もしかして彼はHSP?〜繊細な彼との向き合い方〜
相談者【40代女性】
Q. 私は彼に、付き合う前から、いろんなことに
敏感だなぁと感じていました。
最近になって、更に、彼が細かなことを気にしたり、
敏感になっているように感じます。
例えば、滞在先の家具の配置をやたらと気にしたり、
他人が言った言葉をずっと考えたり潔癖症なのかとも。
私にとってはどちらでもいいことや、そこまで
神経質にならなくても、と思うことも多々あります。
彼のことは好きなので、付き合っていこうとは
考えていますが、どうやって接していいのか、
時折わからなくなります。
少し言った方がよいのか、放っておくのがよいのか。
いったい何が正解なのでしょうか?
A. 「そんなの気にしなくていい」は絶対に言うな!
こんにちは、一般社団法人 恋愛・結婚アカデミー協会
代表理事の井上敬一です。
この様なケースでは、彼の気持ちがわからない、
自分とは価値観がズレていると感じ困惑するでしょう。
場合によっては、相手を変えようとしケンカになるか、
何も言わずガマンし、自分がストレスを溜め込んでしまうことも。
なので、いち早く解決していきたい問題であると思います。
結論から申し上げると、解決策としては、
『違いを認める』
ということ以外はないでしょう。
もっと言うと、
「あなたが彼のことを深く理解すること」
が、より良い関係を育むと思います。
今回の話を伺い、ひとつ浮かんだのは、もしかして彼は
最近、話題になっている「HSP」なのではないかということ。
もし、そうでないにしても、その様な傾向があるかもしれない
と理解しておくと、接し方や対処の仕方もわかります。
HSPとは、Highly Sensitive Person
(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略です。
心理学者のエレイン・アーロン博士によって
提唱された概念。
刺激に対して非常に敏感で、繊細な気質を
もって生まれた人、という意味です。
今や5人に1人がHSPだと言われていますが、
決して障害や病気ではなく、生まれ持った気質
であると理解して下さい。
人はみな、自分の基準に生きているので、
自分から見て普通だと思うことが、
相手にとってのあたり前だと考えてしまいます。
そして、自分とは違う価値観や、ものの見方を持った人に
違和感を持ち、場合によっては、異端児扱いまでします。
しかし、先述したように、相手は変な人ではなく、
「単なる気質」であると理解していただきたいのです。
人によって性格が違うように、同じ景色を見ても、
感じ方や見る角度が違うだけである。
単なる傾向なのだと思うと、少し理解が
深まるのではないでしょうか。
彼の場合は、気にするところが違うだけ、
こだわるところが違うだけ。
別にそれで他人に迷惑を掛けているわけでもない。
そう思うと、彼への違和感も減少し、何より、
彼を変える必要はないのだと思える筈です。
こういった気質を持つ彼と向き合う場合は、
彼の“操縦者”ではなく“理解者”でいて下さい。
彼自身も昔から人よりも繊細で、
もしかして誰よりも、
「何でこんなことが気になるのだろう?」
と生きづらさを感じているかもしれません。
また、今までそこを人に責められたり、異端児扱いされて
嫌な思いもしてきたことも考えられます。
なので、彼に気付かせようとか、違う視点を持ってもらおうとせず、
ただ、そういう人なのだと理解して受け容れるだけでよいのです。
ここまで聞いてわかった思いますが、
「そんな細かいことを気にするな!」
と彼を批判したり、ハンドリングしようとするセリフは、
絶対に言ってはいけません。
◆ 彼と向き合うには、HSPを正しく知る!
彼の理解者であるということはわかったと思いますが、
理解は正しく知ることからです。
ここでは詳細は割愛しますが、簡単に、HSPの原因、
傾向などをお伝えしますので参考にして、
より理解を深めて下さいね。
・HSPの原因
HSP専門カウンセラーである武田友紀氏によると、
HSPの人は、脳の「扁桃体(へんとうたい)」
の働きが生まれつき強い。
扁桃体は、不安や恐怖を感じたときに
活動する部位です。
そのため、扁桃体が活発に働くHSPは、
刺激に対して非HSPよりストレスを感じやすいのです。
HSPがなぜ敏感なのかは、脳科学的に
説明できるということです。
・HSPの傾向
1.深く処理をしたり熟慮する
2.敏感で刺激を受けやすい
3.共感しやすく、感情的で周囲から影響を受けやすい
4.感覚が鋭く、察知しやすい
もし彼が、このような特徴があれば、
HSPの可能性も高いかと思います。
◆HSPの長所
HSPは「人よりも敏感な生まれつきの気質」なので、
短所だと思うかもしれません。
しかし、長所と短所は裏表なので、
実は素晴らしい長所もあります。
1.本質的なものを探究することができて、
多角的に物事を捉えることができる
2.相手の小さな変化に気づくことができ、
相手のために行動ができる
3.映画や音楽などでも作品に対して
深く感動することができる
4.相手の気持ちに寄り添うことができる
5.周囲の状況をよく観察しているので、
環境変化に対応しやすい
こういった長所は、仕事や交友関係で能力を
発揮することができるでしょう。
如何でしたか。
今日お伝えしたかったのは、彼がHSPだと
レッテルを貼りたいというわけではありません。
自分と相手とは、ただ違うだけなのだと認識し、
そこを理解するからこそパートナーシップを
築いていけるということ。
大切なのは、相手を変えようとしない、
余計なアドバイスをしない、そして深く理解すること。
また、自分と違うところは欠点ではなく、利点でもあるので、
決して見下したり、可哀想だとも思わないこと。
パートナーと長く付き合っていくということは、
その特徴を受け入れ、認めていくことだと理解して下さい。
お互いにそうであれば、理想のパートナーになる筈ですからね。
これからもあなたの恋愛や結婚を心より応援しております。
投稿者プロフィール
- 兵庫県尼崎市出身。立命館大学中退後、ホスト業界に飛び込み1ヶ月目から5年間連続ナンバーワンをキープし続ける。当時、関西最高記録となる1日1600万円の売り上げを達成。業界の革命児として、PrinceClubShionをはじめとしたシオングループオーナー業を経て、現在は実業家として企業、個人のブランディングやアパレル、サムライスーツなどのプロデュースを手掛ける他、人に好かれるコミュニケーションを伝える研修・講演を展開している。
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