女の涙は武器になる!?
質問者 20代女性
先日半年付き合っていた彼と別れました。
なんだか、いつも同じようなことで、
失敗してるような気がしています。
でも、どうしたらいいのかわからないんです。
実は、私は悲しいことや、どうしたらいいかわからなくなると、
すぐ涙が出ちゃうんです。
一度涙が出ると止まらなくて、
どうすることもできなくなっちゃうんです。
それで、いつも、一緒にいる人に慰められたりしてます。
迷惑かけちゃうので泣かないで話したいと
思うんですけど、なかなかできません。
元彼には何回も「泣かれると困る」「泣くなよ」って言われました。
もしかしたら、それが原因で離れちゃったのかも・・・
でも、自然に涙が出てきちゃうんです。
どうしたらいいのでしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。
A まず、「涙は武器」にならなくなったことを認める
ご質問ありがとうございます。
アドラー流恋愛トレーナーのMIHOKOです。
いきなりちょっと厳しいことを言いまして、ごめんなさい。
でも、あなたが気付き始めていることだと思うので
はっきり言語化してみました。
「涙を武器にする」→「涙を武器にしていた」
というように、過去のことになれば良いですね。
今回の経験を糧にして、
「涙を武器にしてしまう」ことから卒業しましょう。
そのためにも、まずは
「涙を武器にする」方法が身についている自分を否定せず
認めてしまうのです。
そして、これからどうしたらいいのか?
どうしたいのか?ということを
明確にして行きましょう。
あなたが自分自身に対して、不安を抱くのは当然のことだと思います。
でも、この段階でわかってよかったと考えてみませんか?
ここは覚悟を決めて、自分と向き合ってみましょう。
あなたが質問されたのは、
「自分がなぜ泣いているのか?」
それを分析するためではなく、これからそんな自分と
「どんな関わり方をしたら良いのか?」を知るためだと思います。
そのためには、まずは本当の目的を知り、
ここから、どんなことができるのか?
ということを考えていきましょう。
勇気を出して、質問されたのですから、
是非お力になりたいと思います。
A 良し悪しの判断をする前に目的に注目してみる
アルフレッド・アドラーは「人生の意味の心理学(上)」「教育困難な子供たち」
の中で、以下のように言っています。
勇気をくじかれ、泣くことで、最も自分の思う通りのことができると思う子供は泣き虫になるだろう。(中略)涙と不平(私はそれを「水の力」と呼んでいた)は協力をかき乱し、他者を従属させるための極度に効果的な武器である。
泣くと言う武器を使って他の人をほろりとさせることに成功する。水(涙)の力!
人が直面している問題を克服するときに、
どんな対応をするのかはそれぞれです。
それらの言動や行動は、その人の信念に基づくものです。
それには、それぞれのスタイルがあります。
小さい時に身に付けたそのスタイルは、
なかなか変わることがありません。
感情を使って解決しようとするスタイルの方と、
なるべく感情を使わずに解決しようとする方がいます。
感情を使って解決するタイプは、例えば、
・怒る
・泣く
・すねる
・恨む
・機嫌の悪そうな顔をして無言でいる、
・批判する
・無視する
などです。
あなたは「泣く」スタイルですね。
実は、これらの感情を使う人は、
『相手をコントロールしようとする』
という目的が同じです。
“怒りをぶつけて相手を攻撃する人”と、泣く人”
の目的が同じと言うのは、不思議な感じがする
かもしれませんが、それらの感情を使って得られるものは、
“相手を自分の思い通りに変える”
ことです。
それが恋愛や結婚といった男女の関係でなくても、
自分と他者との関係において何か困難な問題にぶつかった時、
その人がどのような対応をするかは、その人の信念によるのです。
でも、その良し悪しの判断をする前に、
何を目的としているかに注目してみましょう。
A きっかけをつかむことができれば人は変われる
すぐに泣く人は、おそらく過去にその方法が
とてもうまくいったのでしょう。
けれど、大人になってその方法が通用しなくなってきました。
なので、このやり方をやめたいけれどなかなか手放せない。
それは、ただ他の方法が見つからないだけなのです。
ここはあなた自身が、「泣く」ことをしなくても、
「他者は話を聞いてくれる」
「自分は協力することができる」
「きちんと話し合うことができる」
ということを体験するしかありません。
慌てず、気負わず少しずつ練習する
つもりで変化を認めましょう。
今できていないことに注目するのではなく、
“少しでも変化したこと”
“少しでも良くなったこと”
に注目して、その変化を承認しましょう。
すると、その結果として
泣くことが減って行きます。
人は誰しも、良くないなぁと思いながらも
なかなか止められないことがあります。
でも、きっかけさえあれば、変化を起こすことは可能です。
その時はぜひ、少しでも変化した自分のことを認めてあげてくださいね。
A 世界は優しいところだと信じてみる
あのね、君が人前で泣くと、僕はとっても苦しいよ。
僕はとても悲しい気持ちになる。
僕はとても残念な気持ちになってしまうんだ。
僕が君のためにできることは何だろう?
いつでも冷静に話し合うことができるよ。
安心して言いたいことを言っていいんだよ。
これはあくまでも想像の域を超えませんが、
元彼があなたに言いたかったのは、
このようなことだったかもしれません。
あなたが生きている世界は
結構優しいところなんですよ。
ただ、分かりやすい言葉で説明しないだけなんです。
自分の幸せな未来を信じて
できることからやってみましょう!
参考文献
アルフレッド・アドラー
「人生の意味の心理学(上)」 「教育困難な子供たち」 アルテ