質問者 30代女性
付き合って3年になる彼がいます。
半年前頃から感じていたのですが、彼の部屋に私以外の女性が来ているような気がします。
とても不安です。
でも、二人でせっかく楽しい時間を過ごしている時に、それを聞くことができません。
そんなことを彼に言ったら、雰囲気が悪くなると思うと言えなくなってしまうんです。
こんなことじゃダメだと思うのですが、どうしたらいいのでしょうか?
A.本当のことを知りたくない時に人は「葛藤」という手段を選択します。
ご質問ありがとうございます。
アドラー流恋愛トレーナーMIHOKOです。
それは心中穏やかではありませんね。
相手に対する疑惑と不安、落ち着かないお気持ち、お察しいたします。
確かめたいけれど、なかなか言い出せずに半年も過ぎてしまったのですね。
もちろん、このままではいけないと思う気持ちもある。
おそらく葛藤の中でもがいているような状態なのでしょう。
葛藤せざるを得ない状態だと考えていらっしゃると思います。
しかし、アドラー心理学では、すべての行動には目的があると考えます。
ですから、たとえそれが葛藤であっても、そこには目的があると考えるのです。
でも・・・葛藤の目的ってなんでしょうか?
できれば葛藤しないで、クリアに解決したい。でも、できない。
実は、あなたには葛藤する目的があるのです。
想像しにくいことかもしれませんが、あなたが、今はまだ本当の事を知りたくないとしたら、自分から葛藤の状態を選ぶことができるのです。
アドラー心理学の第一人者である岩井俊憲先生は「勇気づけの心理学」の中で以下のように言っています。
アドラー心理学は、原因論の対極に位置する目的論の心理学です。
<中略>人生の究極目標を実現するための手段として行動があるとみなしています。
究極目標については、はっきり意識してないことが多いのですが優越、完全、意味など求めて個人が主体的に追求しています。
A.自分には困難を克服する力があることを信じてみる。
① もし彼に誰か別の女性がいたとしたら
→このまま付き合い続けるかどうか考えなければならない
→そして、別れることになるかもしれない。
実際のところどうなのかが分からなければ、彼と別れるタイミングはもう少し、先になります。
せっかく出会った彼とのお付き合いを、大切にしたいと思う気持ちはとてもよくわかります。
人は想像以上にいろいろなことを考えて、その行動を選択しています。
葛藤しているうちは事実がはっきりしないので、今の状態を続けることを望むならそれも可能です。
② 完全にあなたの勘違いだったとしたら
→彼を疑う必要がない
→良好な関係を維持できるかもしれない。
ただし、あなたが半年間彼のことを疑っていたという事実は変わりません。
その事自体を、あなたと彼がどう捉えるでしょうか?
考え方を変えれば、あなたが葛藤していることは、二人の関係を強固にするチャンスにもなります。
お互いの不信感が大きくならないうちに話し合うという選択もあるのです。
未来のことは誰にもわかりません。
でも、幸せな未来は誰かが運んできてくれるものではありません。
自分の人生をつくるのは自分です。
困難を克服する力があなたの中にあることを信じて、もう一度考えてみてはいかがでしょうか?
参考文献 勇気づけの心理学 岩井俊憲 金子書房