【相談者20代女性】
彼と付き合い始めて1ヵ月です。
3回目のデートをしたときに、なんとなく軽く扱われているような気がしました。
全部彼が決めてしまって、ちょっと自分勝手なんです。
全然私の意見を聞いてくれません。
私が、いつも彼に合わせていて、自分の気持ちを伝えなかったからでしょうか?
はじめは、ちょっと強引なところはあるけど、頼りがいがある人だなと思ったんです。
言わなくてもわかってくれるのかなって期待もありました。
でも今は・・・先のことを考えると不安です。
彼は、私のことを大切にしてくれる人じゃないんでしょうか?
どうやって私の気持ちを伝えたらいいのでしょうか?
A 「あなたを大切にする人」になる可能性はあります。
ご質問ありがとうございます。
アドラー流恋愛トレーナーMIHOKOです。
そうですか、恋のスタートはワクワクしますよね。
そして、ちょっと強引だけど、頼りがいのある彼、
ぜひ良い関係をつくってゆきたいですね。
まず、ご質問にお答えしますね。
彼があなたのことを大切にしてくれる人かどうかは、まだわかりません。
なんといっても、お付き合いを始めて1ヵ月、3回目のデートですよね。
でも、あなたを大切にする人になる可能性はあります。
そのために、今までとはちょっと違った関わり方をしてみましょう。
A 命令ではなくお願いしてみる
命令なんて言うとちょっとびっくりしますよね。
でも、実は結構知らないうちに私たちは、「命令口調」を使っています。
例えば、「◯◯するな、」「◯◯しろ」は、わかりやすい命令口調です。
そして、丁寧な言い方なので命令口調ではないと感じやすいのが、
「◯◯してください。」「◯◯しないでください」です。
丁寧な言い方だから、
命令しているように感じないかもしれません。
でも、立派な「命令口調」なんです。
そこで、「命令口調」を「お願い口調」に変えてみましょう。
「お願い口調」は、わかりやすく言うとリクエストです。
どんなに丁寧な言葉でも、「命令口調」は、
断れない印象があるため、良い気分にならないのです。
それにひきかえ、「お願い口調」で言われたことは、
断りやすい印象があります。
例えば以下のように言い方を変えてみます。
「◯◯してください」
→「◯◯してくれると嬉しいなぁ」
「◯◯するのは嫌いです。他の方法にしてください。」
→「◯◯するのは嫌いなの、他に方法ないかなぁ?」
「今日のランチはイタリアンだったので、今夜はお寿司にしてください。」
→「今日のランチはイタリアンだったの、今夜はお寿司だと嬉しいな〜(ニコッ)」
そう、笑顔でリクエストしてみましょう。
リクエストのポイントは3つです。
1、相手に選択の余地を与える
2、依頼するように伝える
3、笑顔
彼女だからといって、彼と趣味が合わなかったり、
考え方が違う場合もあります。
食べたくないもの、行きたくない場所、
会いたくない人も存在するでしょう。
毎回お断りしなければならないほど、
趣味や価値観が違う場合は、今後のお付き合いそのものを
考える必要があるかもしれません。
でも、3回に1回くらい、
自分の希望をリクエストしてみてはいかがでしょうか?
A 自分の意見を主張するのは、対等な関係の基本です。
「人生の意味の心理学(下)」の中で、アドラーは次のように語っています。
2人のパートナーの間のこの協力(愛の課題を解決するための協力)を十分に理解するためには、それぞれのパートナーが自分のことよりも相手により関心を持たなければならない。これが愛と結婚が成功する唯一の基礎である。
<中略>もしそれぞれのパートナーが自分よりも相手に関心があれば、2人は対等であるに違いない。もしもこの親密さと互いの献身が達成されるのであれば、どちらのパートナーも征服されたとか、あるいは見劣りさせられたと感じないだろう。しかし対等であることは、2人がこのような態度を持っている場合にだけ可能である。
「対等な関係」は自然発生するものではなくて、
お互いに協力して作っていくものなのです。
「彼の機嫌が悪くなったらどうしよう」
なんて恐れずに、自分の意見を伝えましょう。
そして、彼の言動に落胆や寂しさを感じた時は、
一人で考え込まずに彼にその気持ちを伝えましょう。
あなたの誠実さや正直な気持ちを伝えるのです。
ちょっと勇気が必要かもしれませんね。
でも、そこは「お願い口調」という武器を使って
乗り越えてみてはいかがですか?
それでも、なお、あなたを軽んじるような
言動が続くときは、勇気を持ってその場をリセットすることです。
たとえば、
「ちょっと気分が悪くなったから今日は帰るね。」
と伝えても良いのです。
あなたのことを大切に考えている人なら、
あなたのことを心配することはあっても、
それが原因であなたを嫌いになることはありません。
何も恐れることはないのです。
もしかしたら、「頼りがいのある男」は
このような経験をして、育つのかもしれません。
お互いに成長するって素敵ですよね。
対等な関係を築いて、ハッピーな恋愛をしていただけたら嬉しいです。
参考文献
アルフレッド・アドラー 人生の意味の心理学(下) アルテ